ジューサーのある生活
ふてぶてしい顔をした猫が二匹。
顔と同じくらいふてぶてしい態度で体を撫でるように促してくる。
耳を掻いてやる。気持ち良さそうに頭を動かす。
猫に認められたような気持ちになり、なんだか妙に嬉しい。
そんな夢を見た土曜の朝。
ジューサーを買った。
ジューサーといってもいくつか種類があって、高速回転するものだと、摩擦熱により栄養素が壊れてしまう。
そこで、回転数の低いスロージューサーと呼ばれるものを買った。野菜や果物の栄養素を壊さず、美味しく健康になれる優れもの。
今回買ったのは3万円ちょっとするいいジューサー。
家族の健康を第一に考えるということで、弟とお金を出し合ってなるべく毎日ジュースを作ろうと取り決めた。
手入れが大変だと毎日続けるのが億劫になるので手入れのしやすそうなものにしたが、それでも部品数が多くて洗うのが大変そうだ。
りんごとオレンジ、キウイ、バナナを買って早速作ってみる。
出来たジュースは美味しかった。さらりとした飲み口で、果物の甘さと自然な酸味が美味しい。
美味しく野菜や果物が多くとれるので毎日飲んだら健康的な生活を送れそうだ。
しばらくは日常を残したい pic.twitter.com/bmSGuvxwzl
— Hiroya Goto (@hiroya_goto) 2020年12月29日
『くらげホテル』尾崎英子
異次元へと繋がるホテル。
運命なのか偶然なのか、それぞれの理由から四人はフィンランドにあるホテルメデューサへと導かれます。
異次元へ繋がる入口はあると信じる者、半信半疑な者。
ホテルメデューサに集まった四人は、ホテルのオーナーによると選ばれたから導かれたとのこと。
異次元に行ける権利があると知ったとき、自分だったらどうするだろうと考えました。
異次元がどんなところなのかわからず、元の世界に戻ってこれるのかさえわかりません。
今まで自分が生きてきた現実の生活を捨てて、未知の世界で生きていくことを選ぶのはとても勇気のいる選択だと思います。
-本文より
仕事も家族もけっこう好きだし、恵まれていると思う。ただ、そこに馴染めない自分が嫌いっていうこと。
問題は居場所じゃなくて自分なのに、自分を変える努力もできない
『森があふれる』彩瀬まる
妻が発芽した。
知り合いからそんな話を聞いたらどう思うでしょうか。
そんなことあり得ない、と思う人が大半ですよね。
小説家の妻が木の実を食べて、体中からぽつぽつと芽が吹き出します。そんな事態になっても彼女は焦ることなく、夫に水槽のような入れ物に入れてもらって気持ち良さそうに水やりをされ育っていきます。
彼女が居る部屋はやがて森になってしまいました。
小説家はそれをネタにして作品に反映させます。
この本は小説家の担当編集者や小説教室の生徒など、複数の視点から語られます。
男女の不倫が話の中心になりますが、人間が森になるという設定が面白いと思いました。
小説家と不倫関係にある小説教室の生徒視点で、彼女が自分の生き方を振り返る場面が出てきます。
---
木綿子を分裂気味の非現実的な女だと思っていたけど、本物の私の方がよっぽど広く、深く、分裂している。
でも、大人ってそういうものじゃないか。
たくさんの期待に応えた。努力して気をつかった。~それなのに、この世の誰一人として、私を見ていないと感じるのは何故だ。
---
彼女はいわゆる優等生的な生き方をしてきた人でした。親の言いつけを守り、周りの大人が喜ぶように行動してきた人です。
空気を読むことが重要視されるこの頃ですが、彼女と同じ気持ちを抱えている人は少なくないのではないかと感じました。
あと、如雨露(じょうろ)は漢字にすると綺麗だと気付かせてくれます。