『三人屋』 原田ひ香
お年寄りの多いラプンツェル商店街で、「ル・ジュール」が再開店した。
時間帯によって出すものが変わるその店は、街の人に「三人屋」と
呼ばれているが、店を営む三姉妹は、そのことを知らない。
近所に住むサラリーマンは三女にひと目ぼれ、
常連の鶏肉店店主は出戻りの幼なじみにプロポーズ、
スーパーのイケメン店長の新しい恋人はキャバ嬢で!?
ひとくせも、ふたくせもある常連客たちが、今日も飽かずにやって来る……。
心も胃袋もつかむ、おいしい人情エンターテインメント!
三人姉妹が朝、昼、夜とそれぞれの形態で営業する店「ル・ジュール」。
あらすじと表紙の雰囲気から柔らかい話を想像して読んだら、思いのほかドロッとした部分もあり、ふんわりグルメストーリーを求める人には合わないと思います。
私はそんなふんわりグルメな話を求めてましたが、途中から気持ちが切り替わりました。
章ごとに男性登場人物視点を主な軸として物語が進んでいきます。
正直、男性陣にあまり魅力を感じないけど、それが人間らしさといえば納得もできるかな。
三女、朝日が担当するモーニング
次女、まひるの讃岐うどん
長女、夜月のスナック
どれも行きたい!
うどんの描写が一番美味しそうでした。
時間で出すものが変わる店は意外とあるかもだけど、こんな店があれば通いたいですね。